折原一「沈黙者」を読んで

沈黙者 (文春文庫)

沈黙者 (文春文庫)

ブックオフで108円で買ってきたミステリー小説、折原一「沈黙者」。
3章の終わりまで読み、誰が犯人なのかしばらく推理していたが、結局ギブアップして読み終えた。
あんまり納得のいかない結末だったので、不満点をあげてみる。
ネタバレになります。

不満点1 意味深な登場しといて結局関係無かった人多すぎ。
推理小説はあまり読んだことがないのだけれど、これって割りと普通のことなのかしら。
バラバラに散りばめられた事実が最後には無駄なくひとつに収束すると思っていたが、そういうんじゃなかった。
・結局、高山雄太はどこにいったのか?
・事件当夜の怪しい3人組は何?
・事件当夜の自転車の小太りオッサンは何者だったのか。
・大学でありさを乗せた黒い車の中年は何者か。→敏子の夫だろうけども。
・掌に怪我をした中年は指名手配までしたのに最後まで無関係。 

不満点2 ミスリードさせるための文章を散りばめる。
これもミステリーなら当たり前のことなのかしら。全部のことに意味があると思っちゃったので…。
・吉岡が以前繁の家を見たことがある…デジャブを感じる←実際そんなことはなかった。
・殺人者・侵入者の使い分けは特に意味なし。
・どこかでごとりと物音。まるで窃盗犯が入ったかのような←実際そんなことはなかったし音の理由も不明。

不満点3 「沈黙者」の執筆者が吉岡
その内容は繁しか知らないことばかりなのに、なんだってただの池袋署の警察官がそこまで知っているのか。
私は繁が書いたものだと思っていました。

不満点4 万引きが明らかにわざと捕まるためにやってる感じなのに、結局本当に魔が差しただけ。
何か「捕まらなければならない理由」があってそうしたのだと私は勘ぐったんですけどね。

不満点5 若い頃の繁、身元隠したいなら久喜駅からの切符捨てろよ…。
ほんとに魔が差して万引きしたなら、仕方ないか…。

不満点5 殺人現場の神社境内に血痕がない。発見できない警察が無能なのか。